とどまることはない

世界で一番大好きで信頼しているじいちゃんが逝ってしまった。
私の介護という大きな仕事が無くなってしまい心にぽっかりと穴が空いたみたい。じいちゃんを介護しながらも、私は精神的にじいちゃんに頼っていた。
写真を撮るなら遺影を撮りたいと思っていた私の夢は、じいちゃんが叶えた。いい顔すぎて、見るたび涙が出る。最期はばあちゃんの味噌汁を飲んで、大好きなのど自慢をラジオで聞きながら私の手を握って逝った。完璧すぎる死だった。
でもやっぱり悲しい。りこちゃーんと呼ばれて眠れない夜も、面倒くさい書類の管理もオムツの交換だって、新聞の音読だって無くなれば愛おしくなる。それくらい全部耐えられたのに。ほんとに一瞬で死んでしまうのか。もう会えないのだね。お葬式が済んで、まだ忙しくしていて、気持ちの整理ができないし、全てが止まってしまっているようだけれど、来月のオープンのブックカフェ縁側の準備にとりかからないと。これはずっとじいちゃんが応援してくれて望んでいたことだ。生きてる限りとどまることはない。じいちゃんに触ることも出来ない。変化変化変化。だけど悲しみにもとどまることもない。進んでいかなければならない。
この遺影の写真は縁側で、ばあちゃんと私と庭の花とか、降る雨をみてたとき。かけがえのない時だった。
2018.10.28 

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