〈縁側激推し入荷本〉
『真夜中の陽だまり』
三宅玲子
文藝春秋刊
1500円+税
認可夜間保育園はなぜ増えないのか。福岡の博多、中洲を支える型破りの保育を実践するどろんこ保育園に密着したルポ。
そこに通う親子とその親子を支える園の姿とは。
実は、どろんこ保育園は私の以前働いていた職場でもあります。私は理事長の"親の幸せは子どもの幸せ"という理念と、それを実践することは大変だと百も承知で今日まで歩みを止めずに実践しているという姿に感銘を受けました。
親の仕事や、生活リズムを配慮して、登園時間別にクラスが分かれていたり、もちろん夕食も食べる子も、保育園で寝る子もいます。
世間ではよく、夜遅くまで預けられて可愛そうという言葉もききますが、私は働いていてそうは思いませんでした。どうしても夜働かないといけない親子さんもいらっしゃいます。私も夜のクラスの担当でしたが、子どものために働く親の姿はかっこよく思えました。どんなに疲れていても、ちゃんとお迎えにきて、寝ている我が子を抱き抱え帰っていく姿に、なんども尊敬の眼差しを向けました。そして想像以上の子どもたちの逞しさと共に、家族の形態や愛の形はひとつのきまったもの、分かりやすいものではないのだ、と学んだような気がします。
安心して預けられる保育園があること、親子の成長を見守る人たちがいること、その存在の大きさをひしひしと感じていました。
そんな中洲からほど近いどろんこ保育園はNHKの密着72時間に出たりしていましたが、本も出たということで、辞めてしまったわたしにも少しでも出来ることがある、と縁側でも置かせていただくことになりました。
ぜひ夜間保育を認可保育園として実践しているどろんこ保育園のとりくみや、親子の姿を沢山の人に知ってほしいです。
ご一読下さい。
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