縁側小噺 『夜の発光体』縁側神保町化計画は、数年前からあった。田舎でもそのような場所を体現することはできるはずだ。縁側を始めたのも当時1番求めていた本に囲まれた場所が、街にも人にも私にも必要だと思ったからだった。実際に必要だったのかは分からないけれど少なくとも私には必要だった。夕暮れから、空が色を失って縁側の中の白熱灯がぽっと色づき店自体が灯りになる時まで、縁側に人がいて、いつもはない美味しそうなカレーの匂いが満ちていた。場所を借してくれているまりさんがカレーを作ってくれ、Add.のあきさんのお母さんの美味しいチーズケーキの表面の色味にうっとりしながらそれをお客さんに出す。コーヒーなどを飲みながら各々本を開いている景色をみたとき、こんな景色をみたかったのだ...24Apr2021BOOK縁側
『雛形』 連載vol.5 『宇宙と縁』ライフジャーナルマガジン『雛形』での連載vol.5『宇宙と縁』が公開されました。ここはあそこで、あそこはここで。---どんなものにも、大体「ふち」があります。常に真ん中以外にあって、かたちのないものに輪郭を与えたり、真ん中から溢れたものの拠りどころになったりする場所。そんな「ふち」が持つ世界を、福岡の小さなブックカフェ「縁側」店主が紐といていきます。境界線であり、すみっこであり、ものごとのきわの部分に在るものを見つめるために。ありふれているけれど、まだ知らない、縁〈ふち〉の世界へ。13Apr2021BOOK縁側